インフォメーション

展覧会名

没後10年企画展「石見の夢みる少年、画家となる―石本 正 画業黎明期 1940~1952」

会期

2025年9月13日(土)~11月24日(月・振)

会場

石本正記念展示室

開館時間

9:00〜17:00(入館は16:30まで)

休館日

月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)

観覧料

一般700円(団体600円)、高校・大学生300円(240円)、小・中学生200円(160円)

主催

公益財団法人浜田市教育文化振興事業団

関連行事

◆スライドトーク「石本正の青春時代」
《日時》2025年9月28日(土) 13:30~15:00
《講師》横山 由美子(当館主任学芸員)
《会場》石正美術館 創作室
※聴講無料

◆特別講演会「画家を育んだ土壌 京都画壇と絵画専門学校」
《日時》2025年11月1日(土) 10:00~11:30
《講師》森 光彦 氏(京都市京セラ美術館 学芸員)
《会場》石正美術館 創作室
※聴講無料

概要

―田舎から出てきた私は絵の技術など何も持ちあわせていなかった。
だが感動する心を持っていた。―

1920(大正9)年に島根県那賀郡岡見村(現浜田市三隅町岡見)に生まれた日本画家・石本正。自然に囲まれて活発に遊び、一方でレコードを聴いたり様々な種類の本にも親しむことのできる恵まれた環境のなかで夢や空想にふけりながら、心豊かにのびのびと感性を育む幼少期を過ごしました。
やがて画家を志し、1940(昭和15)年20歳のときに京都市立絵画専門学校(現 京都市立芸術大学)日本画科に進学します。しかし伝統的な日本画の技術指導に基づく当時の授業に窮屈さを感じてしまい、他の洋画研究所でデッサンを学び、気の合う友人とスケッチに行く日々を多く過ごしたといいます。ただし学生時代のことについてあまり多くを語っておらず、残された作品やデッサンもごくわずか。時代は第二次世界大戦中で、悪化する戦況下で次第に授業は正常に行われなくなり、学徒動員により招集され半年繰り上げで卒業することにもなりました。彼の本格的な画家活動のスタートは終戦後からでした。
本展では、石見の夢みる少年がふるさとを離れ戦時中の学生時代を経て本格的に画家として歩み始めるまでの、1940(昭和15)年から1952(昭和27)年の作品やデッサン約60点を展覧し、激動の時代における若き画家の揺れ動く模索の足跡をたどります。


「軍鶏」1941(昭和16)年 当館蔵


「高雄口」1948(昭和23)年頃 個人蔵(当館寄託)


「踊子」1950(昭和25)年 当館蔵


「二人」1952(昭和27)年 当館蔵