石本 正の作品

「カジュラホ」
1982(昭和57)年
1982年、石本は始めてカジュラホを訪れた。カジュラホは10~13世紀ころ栄えたチャンデーラ朝の古都で、インド中部に位置しており、当時建立された寺院群の遺跡は、壁面をびっしりと埋め尽くす男女神の交合像や、豊満な女神像の石像で有名だ。とりわけ彼の心を捉えたのは、人目に触れにくい隅の方にある、顔も欠け、手も足も完全ではない女神達だった。