石本 正の作品
「祈り(一)」【中央】
「祈り(二)」【左】
「祈り(三)」【右】
2010(平成22)年
「子どもの頃、石見の豊かな自然の中で自由に遊んだ記憶が、自らの画業の根底にある」と語っていた石本。石正美術館が開館してからは、ふるさとに思いを馳せた作品が次々と誕生した。
特に『祈り』の三部作と呼ばれるこれらの作品は、画家のふるさとに対する特別な想いが込められている。題材となっているのは、むかし訪れた島根県益田市の蟠竜湖(ばんりゅうこ)と、その記憶をもとに想像で描いた湖の中に住む人魚。
中央の「祈り(一)」に描かれた人魚の6本の腕は、子供の頃「かっちょう」と呼び、遊びのなかで命を奪ってしまった手長エビの姿に由来する。命の尊さを教えてくれたかっちょうや、懐かしい思い出を心に浮かべながら描かれた人魚たちは、とても穏やかな表情をしている。ふるさとを「心うめる場所」と語った石本が、郷土への想いを祈りにかえ、この地を見守り続ける守り神を描くような気持ちで描いた作品だ。
特に『祈り』の三部作と呼ばれるこれらの作品は、画家のふるさとに対する特別な想いが込められている。題材となっているのは、むかし訪れた島根県益田市の蟠竜湖(ばんりゅうこ)と、その記憶をもとに想像で描いた湖の中に住む人魚。
中央の「祈り(一)」に描かれた人魚の6本の腕は、子供の頃「かっちょう」と呼び、遊びのなかで命を奪ってしまった手長エビの姿に由来する。命の尊さを教えてくれたかっちょうや、懐かしい思い出を心に浮かべながら描かれた人魚たちは、とても穏やかな表情をしている。ふるさとを「心うめる場所」と語った石本が、郷土への想いを祈りにかえ、この地を見守り続ける守り神を描くような気持ちで描いた作品だ。