
展覧会 EXHIBITION
石本正記念展示室
2025年9月13日(土)~11月24日(月・振)
- ―田舎から出てきた私は絵の技術など何も持ちあわせていなかった。
だが感動する心を持っていた。―1920(大正9)年に島根県那賀郡岡見村(現浜田市三隅町岡見)に生まれた日本画家・石本正。自然に囲まれて活発に遊び、一方でレコードを聴いたり様々な種類の本にも親しむことのできる恵まれた環境のなかで夢や空想にふけりながら、心豊かにのびのびと感性を育む幼少期を過ごしました。
やがて画家を志し、1940(昭和15)年20歳のときに京都市立絵画専門学校(現 京都市立芸術大学)日本画科に進学します。しかし伝統的な日本画の技術指導に基づく当時の授業に窮屈さを感じてしまい、他の洋画研究所でデッサンを学び、気の合う友人とスケッチに行く日々を多く過ごしたといいます。ただし学生時代のことについてあまり多くを語っておらず、残された作品やデッサンもごくわずか。時代は第二次世界大戦中で、悪化する戦況下で次第に授業は正常に行われなくなり、学徒動員により招集され半年繰り上げで卒業することにもなりました。彼の本格的な画家活動のスタートは終戦後からでした。
本展では、石見の夢みる少年がふるさとを離れ戦時中の学生時代を経て本格的に画家として歩み始めるまでの、1940(昭和15)年から1952(昭和27)年の作品やデッサン約60点を展覧し、激動の時代における若き画家の揺れ動く模索の足跡をたどります。
企画展示室・ギャラリー
2025年9月13日(土)~11月24日(月・振)
- 本展は、島根県浜田市出身の日本画家・石本正(1920-2015)の功績を顕彰し、未来への希望に満ちた学生の創作活動を奨励するものです。長きにわたる画業の中で後進の育成にも心を注ぎ、多くの画家を画壇へ送り出してきた石本は「学生の作品には欲が無く気力がある。作家と対象との心の交流があり、見る者に訴えかけてくる」と語り、若い力が生み出す作品の純粋性を愛していました。そんな石本の精神を核として、2011年の美術大学選抜日本画展として開幕し、現在は石本正日本画大賞展と名称を変えながら続けられてきた本展も今年で14回目の開催となります。
石本正日本画大賞展では、全国で日本画を修める大学に推薦を依頼し、石本の画心を受け継ぐ審査員の方々より、優秀な作品に賞を与えて奨学します。今年は全国から29校が参加し、大賞1点、準大賞2点、特別賞2点、奨励賞5点を含む約90点を展示します。大学の垣根を越え一堂に集まった、学生たちの瑞々しい作品をぜひ会場でご鑑賞ください。
予告
| 石本正記念展示室 | 準備中 |
| 企画展示室 | 準備中 |

ギャラリー展 GALLERY EXHIBITION





















