その他の作品「岡崎忠雄」

径・トスカーナ
(1998年)
1969年に初めてイタリアを訪れた時の感動は、私のその後の創作意識を決定付けるものとなりました。石の文化の圧倒的な力強さ、その荘厳なたたずまいは、木の文化に親しんできた私には衝撃でありました。聖堂や宮殿に描かれた、中世の偉大な画家たちによるフレスコ画の祭壇画の美しさ、そしてそれらを500年以上もの長い年月、大切に後世に伝えたイタリアの人々の高度な美意識に対して畏敬を覚えずには居られません。 この魅力にひかれ度々イタリアを訪れ、中世のままの姿をとどめた街、トスカーナの丘の風景を描きました。 日本の四季に咲く花々も私の主要なテーマですが、イタリアの風土と対比して描くことも楽しいものです。