石本 正の作品

「富美代のれんに立つ豊千代」
2012(平成24)年
1970(昭和45)年に、本作とほぼ同じ構図で舞妓の絵を描いたことがあった。『のれん』というその作品は、当時熱心にモデルをしてくれた豊千代という舞妓がモデルになっていて、石本の舞妓作品の代表作の一つでもある。
本作は、豊千代をモデルにもう一点最後に描いておきたいと強く思い、当時の祇園での楽しい思い出にひたりながら描かれた作品だ。前作から40年以上の時を経て生まれた舞妓・豊千代は、まるで少女のように可愛らしい姿で表現されている。