【報道発表資料】浜田市立石正美術館 館長交代について

2020(令和2)年12月15日

浜田市立石正美術館 館長交代について

 浜田市立石正美術館の館長平坂常弘は2020(令和2)年12月31日をもって退任し、 2021(令和3)年1月1日より新館長に西久松吉雄が就任することとなりましたので、お知らせいたします。

 現館長平坂常弘は、石正美術館開館前年の2000(平成12)年4月より館長に就任し、約20 年にわたり石正美術館の運営を通して、浜田市三隅町出身の日本画家石本正の芸術世界の紹介と、地域の美術文化の振興に精力を注いでまいりました。退任後は、顧問に就任し美術館運営の支援を行ってまいります。
 新館長西久松吉雄は、京都市立芸術大学在学中に石本正の指導を受け、作家としても同じ「創画会」を活動の場として関係を紡いでまいりました。また、「石本正日本画大賞展」の審査員をはじめ、石正美術館の多くの事業にも関わってまいりました。
 今後も、これまで同様石本正の顕彰と地域文化の発展に寄与する施設としてその役割を果たすべく運営を行ってまいります。引き続き、浜田市立石正美術館へご指導・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

報道発表/プレスリリースはこちら→館長交代プレスリリース(PDF344KB)


新館長 西久松 吉雄


館長就任のご挨拶 西久松 吉雄
 この度、2021年1月より浜田市立石正美術館の館長に就任いたします。
恩師である石本正先生が企画された「ヨーロッパ美術の旅80日間」に学生の時参加して、ロマネスク教会のフレスコ画や彫像などに感動の連続でした。そして自身の作画方向性に示唆を受けました。その後も日本画公募団体である一般社団法人創画会を中心に先生の薫陶を受けていました。
 石正美術館は、これまで平坂常弘館長はじめ学芸員や職員の皆様方の努力と熱情を持って、様々な事業経営を成し遂げられてこられたことは感服するばかりです。また、2021年は開館20周年を迎えること、石本正生誕100年回顧展の開催や石本正先生の著書「絵をかくよろこび」復刻版の発行など節目となる重要な事業があります。
 石本正先生の膨大な作品と写生、人体デッサンの貴重な財産が収蔵されている唯一無二の美術館としての重要さを考えますと、今後その今日的意義を模索しながら調査研究を積み重ねることが大切です。そして石本正作品の普遍的な美意識や精神性を深く認識した上で、石正美術館の将来像を考察していくことがこれからの責務であると思います。
 類を見ない石本正芸術の真髄を創造的な展示方法による魅力化を考察していき、国内外からの来館者数増につなげていくこと、そのために地域連携を基盤に事業経営戦略を検討し実施していかなければと考えます。
 これらの事を副館長はじめ学芸員、職員一同と意思疎通を図りながら運営していきたいと存じます。今後ともご支援ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

【略歴】
1952年12月26日 京都市に生まれる(67歳)
1976年 京都市立芸術大学美術学部日本画科卒業
1979年 京都市立芸術大学美術専攻科日本画専攻修了
現在 成安造形大学名誉教授 一般社団法人創画会会員
京都成安学園理事 一般社団法人創画会常務理事 京都日本画家協会副理事長

【主な受賞歴】
1979年 第4回京都日本画美術展 新人賞受賞
1991年 第18回創画展 創画会賞受賞(同05、06年)
1994年 第4回京都新聞日本画賞展 大賞受賞
1995年 第13回山種美術館賞展 優秀賞受賞
2010年 第23回京都美術文化賞受賞
2015年 第25回秀明文化賞受賞
2020年 第38回京都府文化賞功労賞受賞

【これまでの主な展覧会】
1986年 「86美術選抜展」(同89・92)京都市美術館
1989年 「次代を担う作家展」京都府立文化芸術会館
1992年 「第26回現代美術選抜展」井原市立田中美術館/岡山他(同96秋田県立近代美術館/秋田他)
1997年 「京都美術工芸展選抜部門」京都府京都文化博物館
「現代京都の日本画-気鋭の15人-展」大丸ミュージアムKYOTO
1999年 「日本画の新世代展’99」大丸ミュージアムTOKYO/東京他
「現代日本絵画の展望展」東京ステーションギャラリー
2000年 「2000両洋の眼展」日本橋三越本店/東京他(同03松坂屋美術館/愛知他)
2004年 「戦後美術俊英の煌めき 文化庁買上優秀美術作品展」川越市立美術館/埼玉
2010年「第23回京都美術文化賞記念作品展」京都府京都文化博物館
2012年 「自然学-来るべき美学のために-」滋賀県立近代美術館/滋賀
2013年 「こころの京都百選完成記念特別展 」京都府京都文化博物館/京都
2014年 「梅原猛卒寿記念—梅原猛と25人のアーティスト展」高島屋日本橋店/東京他
2015年 「西久松吉雄展 祈りの地・古の風景」浜田市立石正美術館/島根
2018年 「退任記念展西久松吉雄—地のかたち」成安造形大学ギャラリーアートサイト/滋賀
2019年 「西久松吉雄・綾・友花展—地のかたち・水のめぐみ・土のちから」中信美術館/京都

【出版】
2014年 『古の贈り物 日本画家西久松吉雄の世界』サンライズ出版

【主なパブリックコレクション】
京都国立近代美術館、京都市美術館、京都府京都文化博物館、中信美術館、浜田市立石正美術館、山種美術館、今治市大三島美術館、中土佐町立美術館、成安造形大学


館長退任のご挨拶 平坂 常弘
 20年を超える長い間、浜田市立石正美術館館長として貴重な経験と勉強をさせていただきありがとうございました。
 これまでの資料を整理していましたら、平成12年4月1日に清谷祐二財団理事長(当時の運営法人・財団法人三隅町教育文化振興財団理事長)からいただいた、辞令書が見つかり、偶然とはいえ何か不思議な想いを感じました。
 館長退任の今日まで、私があったのは、背景に優しい石見の風土と、石本先生の作品を故郷に残そうとご尽力された関係者の皆様の熱意、様々の事案においてご指導いただきお世話になった石本先生の存在と故郷を思う情熱、美術館職員や市内外のサポーターの協力や支え、先生の教え子の方や多くの美術関係者の皆様の暖かい眼差しがあったからこそ、ここまで継続できたものと感謝しています。
 これまでいただいた多くの出会いや教えを、心の支えとして大切にさせていただき、石本先生と同じ故郷・石見の為にわが身をささげる事が出来たらと思います。

平坂 常弘  (ひらさか つねひろ)
1955年9月13日 島根県那賀郡三隅町(現浜田市三隅町)に生まれる(65歳)
1979 年 多摩美術大学絵画科 日本画専攻 卒業
2021年1月より浜田市立石正美術館 顧問


【お問い合わせ】
浜田市立石正美術館 担当:総務係 河上高宏
〒699-3225 島根県浜田市三隅町古市場589
TEL 0855-32-4388 FAX 0855-32-4389
Eメール sekisho@mx.miracle.ne.jp

【運営法人】
公益財団法人浜田市教育文化振興事業団
理事長 竹中 弘忠
〒697-0024 島根県浜田市黒川町4175番地

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