おうちで過ごす時間の中で、ほんの少し画家気分♪

画家・石本正が描く舞妓さんの着物の模様は、全て画家が自分でデザインしたものです。
モデルになってくれた舞妓さんに、本物の代わりに絵の中で着物をプレゼントしてあげる気持ちで、心を込めて描いていました。

今回は、石本が描いた「舞妓」(1988年、右画像)を元にぬり絵の線画をご用意しました!
着物が無地のパターンもありますので、オリジナルのデザインにすることもできます。
皆さんも、この舞妓さんに素敵な色をプレゼントしてあげてください。

【線画ダウンロードはこちらから↓】
★別品ぬり絵「舞妓」ダウンロード/PDF 1.2MB
★別品ぬり絵「舞妓」(着物無地ver.)ダウンロード/PDF 750KB

ぬり絵の方法は人それぞれ。
色鉛筆、クレヨン、水彩絵の具、この機会に日本画の絵具を使ってみたり。スマートフォンやパソコンのお絵描きアプリを使ってみるなど、新しいことにチャレンジしてみるのも楽しいかもしれませんね。
完成したぬり絵は、『#石正美術館ぬり絵』のハッシュタグをつけてSNSなどで紹介してもらえたら、とても嬉しいです。

 

今回使用したのは、三菱色鉛筆No.880 24色セットです。

着物の柄ありの線画を使い、石本先生の元絵を見ながら塗ることにしました。

まず“べっぴんさん”なお顔から。目元や鼻の影を黒や赤茶色でうっすらと入れていきます。
つい肌色(今回の色鉛筆では“うすだいだい”)を使いたくなりますが、石本舞妓には明るすぎるため最初からは使いません。

桃色で頬紅を入れ、最後にうすだいだいで全体を調整しました。
目と眉は赤茶色で、唇は朱色を使っています。

髪を塗ります。今回の舞妓さんの髪には、石本の晩年の特徴である金色の線が入っています。
金色の線を細く塗り残しながら、最初は黒で、さらに茶色を重ねて濃くしていきます。
おでこの生え際には赤茶色とうすだいだいで、地肌の色を入れています。

金色の線部分は、黄色や黄土色を入れて表現しました。
銀箔が使われている髪飾りは、黒くなっている部分も描きこみ、全体をねずみ色で塗ります。
朱色の髪飾りを塗り、舞妓さんの頭部分ができました。

いよいよ着物の塗りに入ります。
グレーで描かれた下絵を元に、色を入れていきます。

絞り模様は下絵をなぞるように、赤で描いていきます。
かなり根気のいる作業ですが、無心でやっていると時間が経つのを忘れてしまうようですよ。
石本先生もそうだったかもしれませんね。

アップで見るとこのようになっています。
今回はなるべく元絵を再現するため、絞り模様に所々桃色を塗ってみました。
(元絵は塗り残しではなく赤地に白の顔料で描いているため、顔料が透けて桃色に見える部分がある)
赤が少し鮮やかすぎるので、紫も入れて落ち着かせました。

お花と赤い模様も進めていきます。
ここでも金色の線を塗り残しながら赤で塗っていきます。
紫を重ねて落ち着かせるとともに、元絵の赤の暗い部分も表現しました。

さらに赤紫色、朱色を重ね、黄色か山吹色で金色の線を入れます。

帯はオレンジ、模様の部分に黄色をうっすらと塗り、
オレンジの部分には赤茶色を重ねて鮮やかさを抑えます。
少し赤茶色に寄りすぎてしまったため、上からもう一度オレンジを重ねました。

黄色の部分にはうすだいだいを重ねて、周りの色に馴染ませました。

手の塗りです。元絵をよく見ながら、黒、茶色などで影をつけていきます。

普通、人物などを描く時は光源(光の位置)を決めて描くことが多いですが、
石本はそれにとらわれず自由に描いていたようです。
今回塗ってみてそれがよく分かりました。

全体に薄くねずみ色を塗り、うすだいだいも重ねて塗ります。
ねずみ色を塗ることで、石本舞妓の手の“浅黒さ”を表現しました。
最後に茶色などで細かい影を調整します。

上の工程と同じように、帯と着物の柄を進めます。
これで舞妓さんの全体が完成しました!

背景は黄土色を使い、範囲が広いので色鉛筆を寝かせるようにして塗ります。
あらかじめ別の紙に寝かせて塗り、芯をすり減らしておくと綺麗に塗れます。

ティッシュを使って擦り、ぼかしをつけてみました。
さらに上から茶色を重ねて濃さを出し、白色を重ねて馴染ませます。

最後に顔、髪など細かい部分を全体に合わせて加筆し、完成しました!
色鉛筆で日本画を表現するのは大変でしたが、
新しい発見や画家のこだわりに触れることもでき、楽しい時間になりました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
おうちで石正美術館、ぜひやってみてくださいね。