石本 正の作品

「夏日」
2001(平成13)年
フランスのル・ピュイの大聖堂は、「黒い聖母」信仰の中心地だった。 過去幾多の奇跡を起こしてきた黒い聖母は、安産・病気治癒・航海安全といった現世利益的な性格をもっていた。人々は、幸福を求めて黒い聖母へ篤い信仰を捧げた。「黒い聖母」の多くは、12世紀のロマネスク時代に作られた。「夏日」は、このような「黒い聖母」を意識して描かれた作品だ。