石本 正の作品

「罌粟」
1998(平成10)年
「15世紀のドイツにハンス・バルドゥング・グリーンという宗教画家がいた。彼の作品の中に、女は男を堕落させるから女に近づくなというのがある。
ある時、罌粟を見ていたら、罌粟の白い花が女に見えて、赤い花が男に見えてきた。白い花が男を堕落させて骸骨にする、そんな風に見えてきた。白い花と赤い花が、抱擁してキスをして足を絡めている。そして、男はやがて枯れていく…。」石本正
〔「石本正 花の世界」展 図録(石正美術館)巻末解説より〕