石本 正の作品

「舞妓」
1968(昭和43)年
(第32回新制作協会展出品)
ボッティチェルリの『春』は、石本が大好きだった絵である。特に画面中央で踊る3美神の姿に強く惹かれていた。この3美神を自分なりに解釈し、舞妓で表現を試みた作品。背景には木立の風景が描かれている。前年の風景作品の個展の際に自ら目標とした「ボッティチェルリの作品のように人物と風景の統合された構成」がなされ、見事に調和した画面となっている。